
薬を飲んで減らすしかないよね?
このような悩みを解決します。
- 本記事の信頼性
この記事を書いている私は、理学療法士10年目、ピラティスインストラクター2年目。分子栄養学の情報は、オンラインアカデミーで学習した内容を参考にして書いています。

コレステロールは、人間の体にとって「必須の栄養素」です!
薬で減らすだけでなく、食事にもアプローチしましょう!
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コレステロールとは?
私もそうでしたが、
コレステロールについて
「マイナスなイメージ」を
持っている人が多いと思います。
コレステロールのよくある勘違い
結論を言ってしまうと、
以下は正しいとは言えません!
- コレステロールは悪者!
- 脂肪は食べてはいけない!減らす!
- 卵は1日に1つしか食べてはいけない!
このような悪者のイメージが
強いコレステロールですが、
人の正常な機能を維持するために
「必須の栄養素」といえます。
コレステロールは、
体の中で作られる脂質の一種です。
コレステロールの重要な役割
コレステロールの主な役割は、
以下の4つがあります。
- ホルモンの原料(コルチゾールや性ホルモン)
- 胆汁酸の原料 (胆汁の主原料)
- ビタミンDの原料
- 細胞膜の構成成分
ホルモンの原料
コルチゾール(抗炎症作用)と性ホルモンは、
原料としてコレステロールが必要です。
コルチゾールについては、過去の記事で詳しく解説しています。
胆汁酸の原料
脂肪を消化吸収するために、必要な胆汁酸を分泌するためにも、原料となるコレステロールが必要です。
ビタミンDの原料
カルシウムの吸収促進、骨の形成と成長促進、免疫を高めるなど重要な機能を持っているビタミンDの原料はコレステロールです。
細胞膜の構成成分
コレステロールは細胞膜の原料でもあり、神経ニューロンにも多く含まれています。
カラダにある全コレステロールの 1/4(25%)は脳に集中しています。

少し、コレステロールを見直しましたか?
コレステロールの種類
コレステロールの種類は、画像では4つありますが…
血液検査から分かる脂質は、主に3種類あります。
- HDLコレステロール
- LDLコレステロール
- 総コレステロール
LDLコレステロール(輸送型コレステロール)
悪玉コレステロールと呼ばれますが、
カラダの各細胞に必要なコレステロールを運んでいます。
輸送型コレステロールと覚えましょう!
HDLコレステロール(回収型コレステロール)
善玉コレステロールと呼ばれますが、
カラダの各細胞に必要なコレステロールを回収している。
回収型コレステロールと覚えましょう!
総コレステロール
LDLコレステロールとHDLコレステロールの数値を足したもの。

コレステロールを色々な臓器に
運んだり、回収したり
素晴らしい仕事をしています!
コレステロールの正常値
血液検査におけるコレステロールの正常値を見てみましょう!
おそらく、
分子栄養学的基準値を見たのは、
はじめてではないですか?
いつもの血液検査で
正常値になっている方も
警告レベルやアウト値に
なっていませんか?
検査値から考えるべき4つのポイント!
- LDLコレステロールは、低値のほうが危険!
- HDLコレステロールは、高ければ良いわけではない!
- 低LDLコレステロールと高HDLコレステロールは最も危険!
- コレステロール値が変化する理由を考える!(重要)
LDLコレステロールは、低値のほうが危険!
LDLコレステロールは、
タンパク質の代謝を表し、
コルチゾールやビタミンDの原料であり、
100mg/dL以上は必要だと言われています。
100mg/dL以上を切ってしまう場合は、
「低栄養状態」かもしれません。
HDLコレステロールは、高ければ良いわけではない!
HDLコレステロールは、
50mg/dL以上は必要であり、
運動して代謝が上がると
細胞膜のターンオーバーのために
数値が上がります。
HDLコレステロールが高い状態は、
たくさんコレステロールが
回収されるということになり、
「細胞膜が壊れすぎて、
回収しないといけない」
という可能性もあります。
低LDLコレステロールと高HDLコレステロールは危険!
- 低LDLコレステロール:低タンパクで低栄養状態
- 高HDLコレステロール:細胞膜がどんどん壊されて回収される
以上の2つが重なることで、
かなりの低栄養状態になると考えられる。
コレステロール値が変化する理由を考える!(重要)
LDLコレステロール値が高いからといって、
安易に薬を飲んでコレステロール値を
下げようとするのは良いとは言えません。
違う例を挙げると、
姿勢が悪い人に良い姿勢を真似させることは、
結果を治していることに過ぎません。
もしかしたら、
足の裏の感覚情報が分からず、
恐怖心で全身の筋肉が緊張して、
姿勢が悪くなっているかもしれません。
コレステロール値が高いのは結果であり、
根本の原因を考えて取り除くことが重要になります。
図では、
過剰なリノール酸と糖質の摂取が、
慢性炎症を引き起こし、
高LDLコレステロールになっています。

栄養素ではないでしょうか?
コレステロール値を下げるには
では、コレステロール値が高い場合の対処法について説明します。
①根本の原因を取り除く
(質的栄養不足、慢性炎症など)
②水溶性食物繊維を摂取する
③便秘を改善し、コレステロールを排泄できるようにする
※ 女性は更年期や卵巣摘出などで上昇していることもある
※ 遺伝性の高脂血症の場合はたまごも控えた方が良い
① 根本の原因を取り除く(質的栄養不足、慢性炎症など)
根本の原因として考えられるものは、以下の4つです。
- 細胞膜が壊れているとき
何らかのダメージが有る(細胞膜の修復のために、コレステロール値が上がる)
- 慢性炎症
アトピー、肥満、花粉症、質的な栄養不足(コルチゾール分泌のため、コレステロール値が上がる)
- ストレスが多い(コルチゾール分泌のため、コレステロール値が上がる)
- 更年期、閉経
(女性ホルモンの分泌が減り、コレステロールが余る)
多くの場合は、
質的な栄養不足
(過剰なリノール酸・糖質の摂取)
によって慢性炎症が引き起こされています。
よって、普段の食事において
過剰なリノール酸・糖質の摂取を減らすことが重要になります。
② 水溶性食物繊維を摂取する
③ 便秘を改善し、コレステロールを排泄する
体内のコレステロールの総量は、
約120〜150gであり、肝臓で作られます。
成人の 1 日当たりの
コレステロール合成量は
12~13 ㎎ / ㎏で、約900mgほどあります。
- 血液検査でのコレステロール値は、
体内コレステロールの約 8%である。 - コレステロールは
食事から摂取する量よりも、
体内で合成される量(体内合成量)
の方が多い。
つまり、血液検査で
LDLコレステロールが高いときは、
食事よりも体内で合成量を上げないと
いけない理由(エラー)があります。
その1番の理由は、
胆汁酸を再吸収することです。
胆汁酸の再吸収を抑えるには、
高い吸収力と体外への排出を促してくれる
水溶性食物繊維の摂取が有効です。
便秘でも毎食、水溶性食物繊維を
両手のひらの大きさを目安に摂取する
ことがコレステロールを下げることに繋がる。
コレステロールを上げるには
LDLコレステロール値が
低いことは、大きな問題になります。
コルチゾールが十分に分泌されない
✓朝起きるのが苦手
✓ストレスへの耐性が弱い
胆汁が十分に分泌されない
✓脂肪の消化吸収能力が低下する
✓ビタミンA、Dなどが吸収できない
コレステロール値を上げるには、
タンパク質の代謝を上げること、
消化吸収できることが重要です。
では、
コレステロール値が低い場合の
対処法について説明します。
① タンパク質を、毎食食べる
② 食事量を増やす(低栄養の改善)
③ 消化管を回復させる(慢性炎症の改善も含む)
① タンパク質を、毎食食べる。
② 食事量を増やす(低栄養の改善)
LDLコレステロールの表面を
包んでいるのはタンパク質です。
低タンパク状態だと
表面を包むことが出来ないため、
コレステロール値が下がってしまいます。
そのため、
毎食の食事で
手のひらの大きさを目安に
タンパク質を摂取するようにしましょう。
③ 消化管を回復させる(慢性炎症の改善も含む)
タンパク質や食事の摂取量が増えても、
胃や腸などの消化吸収能力が低いと
カラダに栄養素が入っていきません。
消化器の機能を回復させるためには、
「回復食」が良いでしょう。
以下を参考にして下さい。
特に重要なもの
・水溶性食物繊維の摂取
タンパク質が食べられない場合
・ブロススープやホエイプロテイン
・ペプチドやアミノ酸などサプリメント
炭水化物が食べられない場合
・マルトデキストリン
食物繊維が食べられない場合
・イヌリン
・オリゴ糖
唾液・胃酸の分泌を促進
・レモンと梅干し

今後の記事で解説します!
まとめ
今回は、コレステロールが悪者ではなく、
人間に必須の栄養素であることを解説しました。
LDLコレステロールは、低値のほうが危険!
HDLコレステロールは、高すぎていない!
コレステロール値を下げるには、
・リノール酸と糖質の摂取量を減らす
(質的な栄養不足、慢性炎症を改善するために)
・水溶性食物繊維の摂取
コレステロール値を上げるには、
・ タンパク質を、毎食食べるようにする
・ 食事量を増やす(低栄養の改善)
・ 消化管を回復(慢性炎症の改善)
以上を理解して、
コレステロールと上手に
お付き合いしていきましょう!
長文でしたが、読んで頂いてありがとうございます!
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