
・なにかコツとかあるの?
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・本記事の信頼性
この記事を書いている私は、理学療法士10年目、ピラティスインストラクター2年目。勤務している整形外科クリニックでは、1ヶ月あたり約120名、約150時間のリハビリテーションを行っています。
・本記事から分かること
・ピラティスの基本姿勢(6つのポイント)

闇雲に運動してもケガをしたり、効果を感じることはできません!
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ピラティスの効果をしっかり感じるには、基本姿勢(ニュートラルポジション)を見つけて、維持することが重要です!
基本姿勢は、仰臥位(あおむけ)が一番簡単に見つけることができます。
今回は、仰臥位(あおむけ)での基本姿勢を解説します!
- 仰臥位(あおむけ)の基本姿勢
仰臥位(あおむけ)で膝を立てた姿勢を、「フックライイングポジション」といいます。
ポイントは以下の6つになります。
- 足・膝の幅は、握りこぶしを基本とする
- 骨盤の前方トライアングルを床と並行にする
- 肋骨と上前腸骨棘(ASIS)が直線上にあること
- 腰と床の間を指1本分の幅にする
- 肩と胸を開いて、下がった状態にする
- 乳様突起と肩峰が直線上にあること

目次
足・膝の幅は、握りこぶしを基本とする
両かかと、両膝、股関節の幅は、坐骨結節という骨の指標を使って決めています。
坐骨結節は、良い姿勢で椅子に座っているときに、体重がかかるお尻の出っ張った骨です。
それだと、一般の人が触診して調整するのは難しいので、足・膝の幅は「握りこぶし」を基本にすると簡単です!
実際にやってみましょう!
①床に座って体育座りになります。
②両かかと、膝、太ももの間に握りこぶしを当てて、足の幅を調整します。
③最後につま先と膝の向きをまっすぐに合わせたら完璧です!
なぜ坐骨結節の幅にするのか?
人によって骨盤の大きさには個人差があります。足の幅を適当に設定して運動をしていると、ある人は内股で運動して、違う人はガニ股で運動することになってしまいます。そのため、ピラティスでは統一して「坐骨結節の幅」と決めているのです!
骨盤の前方トライアングルは床と平行にする
骨盤の前方トライアングルは、左右の上前腸骨棘(ASIS)と恥骨結合を結んだトライアングルのことです。(上の写真)
この難しい骨の名前を覚える必要はありません!
このトライアングルが床と平行になれば、腰が反ったり・丸くなることを抑えることができます。
実際にやってみましょう!
①あおむけになって両膝を立てます。
(立っているときや座っているときも出来ます)
②両手を上の写真のように置きます。
(小指球が上前腸骨棘、人差し指・中指あたりが恥骨に当たります)
③トライアングルの前後左右が傾いていないかチェックして、床と平行にします。
肋骨と上前腸骨棘(ASIS)が直線上にあること
肋骨と上前腸骨棘(ASIS)が直線上にあることが理想です。
肋骨が前方に突出して浮き上がると、「反り腰」になってしまいます。(上の写真のようになる。非常に多い。)
逆に肋骨が後方に下がると、「円背(背中が丸くなる)」なります。(このケースはとても少ない)
実際にやってみましょう!
①あおむけになって両膝を立てます。
(立っているときや座っているときも出来ます)
②片手は骨盤の上前腸骨棘(ASIS)を触れます。
(骨盤の最も突出した骨、写真の下方の赤丸)
③片手を肋骨に触れます。
(上前腸骨棘から上方へ触っていき、最も突出した肋骨の場所。写真の上方の赤い丸)
③この2点を結ぶ直線を、床と平行にします。
腰と床の間を指1本分の幅にする
腰と床の間を指1本分の幅にすることは、
骨盤の前方トライアングル、肋骨と上前腸骨棘(ASIS)が直線上にあること同様に
腰が反ったり、丸くならないように注意する必要があります。
骨盤の前方トライアングルの傾きと同時に修正していきます!!
実際にやってみましょう!
①あおむけになって両膝を立てます。
②手を腰の下に入れます。
(この時点で手が入らない場合は、骨盤が後ろに傾斜しすぎているため、背中が丸くなっている可能性があります。)
③ちょうど指1本分の場合は完璧です。
(1本分以上、空いている場合は骨盤が前方へ倒れすぎているため、反り腰の可能性があります。)
肩と胸を開いて、下がった状態にする
これは、あおむけで寝るときに、両肩が内巻きになってしまうことを予防するためです。(上の写真のように)
肩に力が入っていたり、胸の筋肉が硬くなっていると肩は内巻きになってしまいます。
そのため、肩と胸を開いて、下がった状態にします。
実際にやってみましょう!
①あおむけになって両膝を立てます。
②肩と胸を開き、床に近づけます。
(筋肉や関節が、硬い人は痛みが出ない程度で構いません)
③両手を足元の方へ伸ばすようにしてみましょう。
(すくんでいる肩が下がります)
乳様突起と肩峰が直線上にあること
良い姿勢とは、乳様突起と肩峰(大まかにいうと、肩の中央部分)が直線上にあることです。(イラストの左)
この直線よりも、首が前に出ていることを「頭部前方突出位」といいます。(イラストの中央)
また、胸のラインが後方へ移動することを「猫背」または「円背」と呼びます。(イラストの中央)
これらは、肩こりや頭痛などの原因になるため改善が必要です。
エクササイズの前に出来るだけ、この位置関係を基本姿勢に近づけておきます。
実際にやってみましょう!
①あおむけになって両膝を立てます。
②首を長くする様に、あごを引きます。
(筋肉や関節が、硬い人は痛みが出ない程度で構いません)
③頭が上方に出来るだけ上方に伸びていく意識を持ちましょう。
補足
以上の6点のポイントを押さえて、あおむけで横になるだけでも大変だと感じるかもしれません。
ピラティスのエクササイズ中は、この6つのポイントを維持しながら動いていきます。
もちろん、以前解説した「集中」して呼吸や動作が流れるように止まらず、カラダ(特に体幹部)を正確にコントロールします。
なんとなく、ピラティスの難しさと面白さがご理解頂けたのではないでしょうか?
まとめ
ピラティスの効果を感じたり、ケガをしないためには基本姿勢(ニュートラルポジション)を見つける・維持することが重要です。
基本姿勢には6つのポイントがあり、1つずつ丁寧に確認すると良いでしょう。
合わせて以前解説した6つの原則も意識してエクササイズを行いましょう。
エクササイズや今回紹介したポイントは私のTwitterアカウントでも動画で紹介しています。(https://twitter.com/shu1blog)
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。
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